動く、止まる。間欠運動特集

コラム | Column

間欠運動とは、回転と停止を繰り返す動きです。

一般的な歯車は原動側から従動側へ、等速で回転を伝えますが、特殊な形状をした機構の中には間欠運動へ変換するものもいくつかあります。

そんな間欠運動への変換を行うことができる機構をまとめました。

間欠運動ができる機構

間欠歯車

間欠運動と聞いて真っ先に思いつくのが間欠歯車だと思います。省スペースで詳細な停止期間を決めることができます。

間欠歯車は設計が少々難しいですがチャレンジしてみる価値は十分にある性能の機構です。

カウンタ式間欠歯車

こちらも名前通り間欠運動を行う機構です。

カウンタ式間欠歯車は1周のうちの動力伝達時間が短いのが特徴です。

なのでどちらかと言えば瞬間的な動作を断続的に行うことに適しています。

(カウンタ式間欠歯車でも動力伝達時間を長くすることは可能です。原動歯車の歯の部分を増やせばいいのです。)

“カウンタ式”としてますが本来の呼び名は不明。カウンターに使われるのでそう呼んでます。

ゼネバ歯車

ゼネバ歯車も間欠運動を行うことができる機構です。

ピンの数を増やせば、擬似的な間欠歯車になり、同じように使うことができます。

なぜ「擬似的」かというと回転時の速度が一定ではないからです。ピンが従動車へ入る時と出る時の速度は遅いんです。

スコッチヨーク機構(一時停止型)

スコッチヨーク機構の基本は往復運動を行う機構ですが、スロットの形状を変えることで途中で一時停止する動きを作ることができます。

この機構は回転→回転ではなく、回転→直線への変換をします。

離心円型間欠回転機構

ちなみにこの機構は海外サイトには同じ動きのものが乗っているのですが、要素を省いていった結果こんな形になりました。「Eccentric spiral intermittent」が元で、離心円型間欠回転機構って呼んでるのはここだけなので言いふらす時は注意してください。

この機構の製作は容易だと思いますが、停止位置に誤差が出やすいです。連続回転中は必ず運動と停止が半分ずつになります。

まとめ

間欠運動を行う機構は、動いている時よりも停止時の固定のほうが肝心です。

停止している時に従動側の機構が勝手に動いたり、再度回転を始める時にうまくか合わなくなったりしてしまうので、対策していないなら規制レバーでもつけるといいです。

その場合の規制レバーも、停止時のみテンションをかけるような仕掛けがあると尚いいです。

間欠運動のまとめでした!