歯車の模様と肉抜き。

コラム | Column

歯車の肉抜きの小話です。主の場合。

歯車にはよく軸と歯の間の部分が”肉抜き”されたものがよくあります。

あれは何のためにあるのかですが、歯車自体の軽量化と装飾的な意味合いで肉抜きしています。

歯車の軽量化

直径60mm,モジュール2の歯車を例にしてみます。

左右どちらも中心に5mmの穴を開け、右は4mmの肉厚を残して肉抜きしています。この2つの面積を比較してみると、

肉抜きなしは2781.88㎟、肉抜きありは1388.98㎟でした。

この大きさの歯車だと、肉抜きすると倍くらいの差がでました。

作るものが大きければ大きいほどその差も大きくなります。だからといってあまり肉抜きしすぎると大きな力が加わった際に壊れてしまうこともあるので、やりすぎには気をつけてください。

だいたい歯の厚さと同じくらい肉厚が保てていればいいんじゃないでしょーか。

見栄え目的

単純に肉抜きした歯車の方が見ていてエモいです。

肉抜きの仕方にもいろいろあって、単純に直線的に肉抜きする方法や、円を多用して肉抜きする方法もあります。また、肉厚の大きさを変化させながら肉抜きしたりするとまた違った印象の歯車ができます。

強度さえ保てていれば肉抜きの方法はさほど問題ではないので、好きなようにしていいと思います。肉抜きする全ての歯車は、統一性を持たせるために同じレギュレーションでするといいです。

また、歯車が重なった際に、肉抜きをしていると奥の歯車が見えるというメリットもあります。たくさん歯車を使う場合はそのことも意識してみてください。