#6

リンク | Link

平行リンクを利用したパドルホイールの例です。

レシピ


回転する2つの部品は、回転軸がずれて配置されています。

そして、2つの回転部品(パドルホイール)からは8つのリンクが伸びています。
この2つの部品のリンクの長さは全て同じで、その2つ(合計16)のリンクを繋ぐように先端に角度の変化しない部品があります。

この部品は「水かき」の役割を持っており、下半分が水中に入ることで水を効率よく押し出す役割を持っています。

この水かき部品がなぜ角度が変化しないかと言うと、平行リンク機構が使われているからです。

平行リンク機構には、回転する原動節と同じ動きをする従動節、それらを繋ぐ中間節からなります。

平行リンク機構の特徴は原動節と従動節の角度が常に等しいことですが、
それに伴って中間節の角度は常に一定という特徴もあります。

この#6では水かき部品が平行リンク機構の中間節の部分にあたります。
したがって、水かき部品の角度は常に一定となります。

余談ですが、平行リンク機構は4節リンク機構の一種ですが、4本のリンクのみの構成では回転を従動節へ伝えることができません。
死点が発生するからです。
しかし、この#6のように、角度が異なる平行リンクを接続すると回転を伝えることが可能になります。これは基本形では死点であった部分が他の平行リンクでは死点ではなくなり、それぞれの死点を無効化することができるからです。

見えにくい部分は3Dモデルで確認してください。