製作に使える部品の名称です。
部品の名称って、工業系の方でないとけっこう知らないものもあるのではないでしょうか。
私自身もそうでしたが、初めて製作をする時って世の中にどういう部品があるのかわかりません。
そうなると、部品と部品の繋ぎ目だったりとか、自分で考えてしまうんですね。
それってある意味で車輪の再発明と似たような部分があって、あの時こういう部品の存在を知っていたらもっとのびのび製作できたのかな なんてこともあるわけです。
私の中で、「最初は名前を知らなかったけど今ではよく使っている部品」を以下にまとめました。
スペーサー
製作で最も使用します。
スペーサーには大きく分けて2種類あり、筒タイプ、両ネジタイプがあります。
筒タイプは読んで字の如く筒状になっているスペーサーです。
これは主に歯車を軸で回すために用います。
歯車の中心に穴を開け、そこにスペーサーを嵌め込むことで歯車の回転を安定させることができます。
両ネジタイプは両端にネジやナットを取り付けることができるタイプのスペーサーです。
両メネジ・オネジメネジ・両オネジのタイプがあります。
よく使うのは両メネジタイプとオネジメネジタイプで、主に歯車の軸を支えるフレームの高さを固定するのに使います。
両メネジタイプはフレームが2枚の時にそれを固定するように、オネジメネジタイプはフレームが3枚以上になる時に使っています。
販売先のおすすめはヒロスギネットとモノタロウです。
特にヒロスギネットはスペーサーを専門としているので多種多様です。
シャフト
シャフトとは軸です。
単純に言うと「金属の棒」です。特に回転するものの軸として、また部品同士をつなぐことにも使用します。
今では私は歯車の軸の構成方法を変えたので昔よりも使用頻度は下がりましたが、それでも製作で毎回のように使用しています。
シャフトと似ているものに「平行ピン」というのがあります。
平行ピンはシャフトより小さい形状のものが展開されていて、寸法精度がシャフトより良いためその分高価な印象です。
木材であれば穴の径などそこまで精度が要らない場合は平行ピンで位置決めをする方がお得だったりします。
販売先のおすすめはヒロスギネットです。
スペーサー同様、シャフトも充実しています。
平行ピン
平行ピンは部品同士を位置決めして固定するために用います。
シャフト同様「金属の棒」ですが、シャフトより小さく、Φ1mmのものもあります。
シャフトよりも比較的高価なため木材を使っての製作では使用頻度は低いかもしれません。
木材であれば、位置決めには主にシャフトを使い、対応できない小さい部品にシャフトを使うといいでしょう。
種類としては、平行ピンにはA種とB種があります。
この2つは寸法精度の許容差で分類されており、A種はプラス公差、B種はマイナス交差です。
超低頭ネジ
ネジはスペーサーの締結に使用しますが、頭が低い超低頭ネジはとても使いやすいです。
頭が低いため、その上に歯車が回っても干渉しにくいのがメリットです。
ネジには鍋ネジ・皿ネジ・トラスネジなどなどいろいろありますが、超低頭ネジがおすすめです。
イモネジ
イモネジは一般的なネジの頭が無い部品です。
シャフトカラーを固定するのに使用するのが一般的です。
シャフトカラー・セットカラー
シャフトへの部品の固定や、シャフトの位置を固定するために使用します。
側面に穴があるタイプのものは、さらに歯車などの部品を締結することもできます。
ブッシュ
回転する軸を受けるために使用します。ブッシュは滑りがとても良いため軸の回転を円滑にすることができます。
同じ性能をするものにベアリングがありますが、ベアリングよりも安価です。
円筒型とフランジ付きがあります。
フランジ付きは取り付ける部品との位置を固定できます。
ベアリング
ミニチュアベアリング
内径3mmなど、小さい部品に使うことができるベアリングです。
小さいと言っても他の軸系の部品とサイズの相性がいいのでよく使われます。
ベアリングを軸に取り付ける際は、2つ使ってブレを減らすのが基本です。
こちらもブッシュ同様にフランジ付きがあります。
スラストベアリング
スラスト方向(軸と同じ方向)に部品に力が加わる際に使用できるベアリングです。
軸が上を向いてそこで歯車を回す時に使用できます。
が、多くの場合はスペーサーで間に合ってしまうことのほうが多いです。
スペーサーよりも径が広く、部品同士のクリアランスが維持しやすいのが特徴です。
同軸で複数の遊び歯車を回す際は使用するのも1つの手です。
ワッシャー
ワッシャーは、ネジを締め付ける時に使われる、穴が空いた丸くて薄い形状の部品です。
ネジが部品に食い込まないように使用するのが一般的です。
他の使い方としては高低差の微調整であったり、回転するスペーサーのクリアランスの微調整などにも使用できます。
カップリング
シャフトとシャフトを接続するのに使う部品です。
木材を使った製作ではあまり使わないかもしれません。
モーターを使う場合、モーターの軸と回転を伝える軸を繋ぐのに使用できます。
軸同士の位置誤差を補正するため、中間に溝があるタイプやオルダム継手状になっているものがあります。
タイミングベルト
内側に歯がついたベルトです。
歯があることで回転する時はスリップせず、原動側と従動側の速度比を指定することができます。
遠い部分に回転を伝える際にも使用できる部品です。
以上になります。