からくりを動かす、その動力。

コラム | Column

からくりを動かす動力の話。動かないとつまんないですものね。

からくりの動力源はいろいろあるわけですが、多分からくりを考える時には既に決めているかなと思います。

一応まとめるやつです。

  • 錘(おもり)
  • ゼンマイ
  • モーター
  • 人力(手回し)

錘(おもり)

メリット:

トルクの計算が簡単。糸が巻きつく部品の円周と錘の重量で輪列に伝わるトルクを計算することができます。また、終始一定のトルクを得られます。

鉛など比重の大きい素材を糸で吊るすのが一般的です。

デメリット:

空間的制約が大きいです。錘は位置が下がっていくので、からくりを長く動かすにはそれ相応の高さが必要になります。

ゼンマイ

メリット:

錘のような空間的制約がなく、長くトルクを供給することができます。

デメリット:

巻き上げの程度によってトルクが変化します。最初〜中間以降くらいまではさほど問題にはなりませんが、バネの特性上、ゆっくりとトルクが減り、止まる最後を迎えます。

モーター

メリット:

電力が有る限りトルクを供給し続けることができます。

特に、ステッピングモーターは開始角度、終了角度、回転速度やトルクを設定することができ、からくりに安定した動作をさせることができます。

デメリット:

モーターによっては動作音が気になるものもあります。

あとモーターに頼りすぎると輪列の省略化なども可能になるため、作品におけるデジタルとアナログの境界線が曖昧になってしまうので注意しましょう。

人力(手回し)

メリット:

人が回すので機構に必要なトルクの計算とかしなくても成立します。

デメリット:

加減のわからない人によって破壊されるなんてことがあるかもしれません。自分以外の人間が動かす場合は、そのことを考慮して手回しのスピードよりもゆっくりからくりが動く減速比にするといいです。

最初のうちは手回しのからくりから初めてみて、慣れてきたら錘やゼンマイを使ったからくりを作るのがいいんじゃないでしょうか!