はい!今回のお題は「回転方向を修正する」です!
回転方向を修正するというのは、入力の回転方向に左右されない出力を作るというわけです!
例えばこの機構を作れば、入力が手回しだったりする時にその回す方向を指定しなくてもよくなります。
どちらかに回すと故障の原因になったりするからくりがあったとして、内部で回転方向を修正することができればその心配がなくなりそうな予感!
ヒントになりそうなのはラチェット系の機構でしょうか。
内部にレバーやてこクランクなどのリンク系の機構を組み込むと、ラチェットを往復させ、回転方向を統一できます。
回答の1つとしては「てこクランクとラチェットの間欠回転機構」を停止期間をずらしながら複数重ねることでしょうか。
それでもいいんですが、あまりスマートじゃないかなと思うのでこの案は置いておきます。
別な案を考えます。
ラチェット機構には一方向のみ回転を伝えるという特性があります。
別にラチェットは往復させる必要はなくて、左右各方向にスリップさせられるラチェット機構があればいいのでは?という考えになりました。
どういうことかというと、こんな感じです。
本来、輪列を奇数枚で環状に繋ぐことはできません。各歯車の回転方向に問題が起きるからです。
3枚の歯車を組んで回せないのがそれですね。よくイラストとかで3枚で組まれてたりして「いや、回らんでしょ!」ってなるような感じのものです。
と、本来はできない奇数枚の環状輪列ですが、ラチェットを用いると解決することができます。
隣り合う歯車の回転方向は逆にならないといけませんが、同方向に回転させた時にラチェットを機能させればいいのです。
と、そんな感じで製作してみたものがこちら。
搭載予定だったラチェット機構ですが、より簡潔な仕様に変更しました。
参考にしたのは後ろに引いて手を離すと進む車の玩具です。
あの玩具には後ろに引く際に内部の歯車が空転するように、歯車が持ち上がる部分があります。
機能的にはラチェットと同じ役割なので、それを参考にしました。
動きは以下の通り。
原動歯車から繋がる2枚の歯車は可動式になっており、内側に食い込む回転の時はかみ合い、外側に出されるような回転の時は空転するようになっています。
この時、手で回している原動歯車以外の4枚の歯車の回転方向は一方向のみになります。
回転方向が切り替わると回転の伝達経路が切り替わるのがポイントですね。