条件で停止する。ロック機構まとめ

コラム | Column

はい、いろいろありますロック機構。

ロック機構はアナログならではの条件を使って動作を停止させる機構です。

動かすだけがからくりじゃないんですな。止めるのも立派なからくりなんだな。

指定タイミングで停止→カム式ロック機構

機構紹介では「ロック機構」として記載しています。カムに従動節が対応できない起伏をつけて輪列を停止させる機構です。

このロック機構の特徴は毎回決まったタイミングでロックができることです。1サイクルごとの停止や1サイクルに1回や2回、3回と決まったタイミングでロック解除を待つことができます。

押すor離すで停止→ピン歯車式ロック機構

ピン歯車式ロック機構は回転するピン歯車にバーを差し込み輪列を強制停止させます。

電子工作で言うところのa接点・b接点のスイッチみたいなものです。

このロック機構の特徴は押しているor離している間のみロックができることで、好きな時にロックをすることができます。

茶運び人形では腕がb接点(離している間のみロック)になっており、「湯飲みを取る」とロック、「湯飲みを置く」とロック解除になります。

高速回転で停止→遠心チェックフック機構

このロック機構の特徴は速度が速くなるとロックされることで、任意のタイミングでロックをするというよりは、何らかの誤動作で急加速した時にロックをさせる、セーフティ機構の役割が多いです。

余談ですが、シートベルトも思いっきり引っ張るとロックがかかります。シートベルトのロック機構も遠心力で作動するロック機構を内蔵しています。

ロック機構は外部からの入力を待つ以外にも、2つの輪列を用意して1つの輪列からもう1つの輪列の動作を制御するという使い方もできます。毎時動作するからくり時計もロック機構を内蔵することで作ることができると思います。

以上、3つのロック機構のまとめでした。