幾何学的な構造体を考える1 (R02/05/14)

Staff Blog

前回投稿から結構な日数が経過しておりました。
というのも最近はTwitterでの投稿が多くなっていてこちらにまとめるのが面倒になっていた次第でありんす。

ちょっと前までからくり盆栽を作る記事を書いていたんですが、
良さげなアイデアが思い浮かばないのでちょっと寝かせておきます。

というわけで他の方向に思いを馳せてみます。
直近に製作した作品が「秩序ある無秩序」と称した5つの花が開閉する作品です。

秩序ある無秩序を考える 6終 (R02/02/20)
前回の続きで今回で終わりです。...

今度はその逆の方向性、秩序のある作品を作っていこうと思います。

think1

からくりにおける秩序のある作品を考えてみると、「そもそも動くのだから秩序があるじゃないか」という話になります。

全くもってその通りなんですが、ここでは「機能としての秩序」と「見た目としての秩序」を分けて考えていこうと思います。

まず、「機能としての秩序」を僕の作品から取り除くことはできません。
機能として無秩序というのは単に動かないことだと思うので、動くことを前提として進めるといかに無秩序に組み合わせても機能的には秩序のあるものとなります。

なので「見た目としての秩序」を模索していきます。
単純に歯車の並びや機構を図形として考えていくと、左右対象でない配置も無秩序と考えられると思います。

秩序の感じる配置というのは対称的なものや均等に整列されたものになるかと思います。

think2

二次元的なレイヤー構成で作るのは幾分面白くないのでここからは三次元的な回転を駆使できる作品を考えていきます。

「秩序ある無秩序」の製作にて立体的な回転のある設計をしてみて感じたのは設計の難易度の割には動かしたときのインパクトが大きいということです。(1視点では把握できなくなるから?しらね)
今回もその続きということで立体的インパクト重視の作品を目指します。

(インパクト重視の作品は速度伝達比を多く考えなくていいので設計スパンが短いです。この後「書き時計」のリメイクをしないといけないのでその合間に作るにはちょうどよかったり。あとTwitterウケがいいのでたくさんいいねもらえるという低俗な欲求が。もう少しでフォロワー1万いくから…)

設計は真面目にやっていこうと思います。

立体的で秩序のあるというと、思いつくのは多面体です。キーワードになってきそうです。

ところで、多面体の面に歯車をつけて回そうと試みるとき、3面で作られる頂点がある場合は全ての面に歯車をつけることができません。回転方向の整合が取れなくなってしまうためです。

以上を踏まえると、

  • 正八面体
  • 切頂八面体(四角面を無視すると正八面体と同じ)
  • 立方八面体
  • 二十・十二面体
  • 斜方立方八面体(三角面を無視すると成立)
  • 斜方二十・十二面体
  • 斜方切頂二十・十二面体

となります。(Wikipediaのページを参考にしてください。)

面が少ない方がフレームの設計もやりやすいです。
ただ、多面体をモチーフに歯車をつけると表面だけが回るという点があります。
面が多いほどフレームの割合も多くなり、小手先でクルクル回っている感が否めなくなりそうです。

多面体の中に多面体を入れて積層感を出すことも考えましたが、結果的にはやめました。
3Dプリンターがあれば今度考えます。

think3

構造体のをなぞるような回転ではなく、内から外、外から内に動くような回転をさせたいのです。

「幾何学 アート」で検索。図形的なイメージのみ参考にしようと調べます。

以下の作品を見つけました。

回ってキレイ 「ステンドガラス風ウィンドウチャーム」 「Stained Glass Look Sun Catcher」

回ってキレイ「ステンドガラス風ウィンドウチャーム」「Stained Glass Look Sun Catcher」プラ板も焼かず、シリコンモールドも使わない代わりに ボンドにアクリル絵の具を混ぜてステンドガラスの枠の完成♪すきなパーツを作れてすきな組み合わせを楽しめるチャームですお子様と一緒に楽しんで、クリスマスオーナメントにもいいですね♡【製作時間】60〜分(乾燥時間を除く)【用意する材料】①UV-LEDレジン ハード 6g~②UVレジン着色剤 少々(ライトグリーン、ブルー、イエロー)③水溶性ボンド④アクリル絵の具 (ブラック)⑤チェーン金具【MATERIALS】①UV-LED resin HARD: 6g~②Resin Coloring Agent: lightgreen,blue、yellow ③Glue④Acrylic paint⑤Chain parts【用意する工具】①UV-LEDライト②調色パレット③調色スティック④OPP⑤シリコンマット⑥はさみ⑦マスキングテープ⑧アクリル立方体 (レジン面を90度にするために使用)⑨型紙 (3cm×3cm)⑩平ペンチ⑪ピンバイス【TOOLS】①UV-LED light②Mixing pallet③Mixing Stick④OPP⑤Silicone mat⑥Sissors⑦Masking tape⑧Acrylic cube⑨Paper pattern: 3cm×3cm⑩Flat nose plier⑪Pin vise【作り方】①ボンドにアクリル絵の具のブラックを入れ混ぜる(完全に黒くなるよう絵具の料を調節する)②OPPを巻いてコルネを作り、①を入れ、先をはさみでカットする③型紙の上にシリコンマットを置き、その上から②で型紙をなぞる④③を完全に乾かす⑤④の黒枠にそれぞれ、イエロー、ブルー、ライトグリーンのレジンを入れ照射⑥⑤の全体をレジンでコーティング照射⑦⑥を6枚作る⑧マスキングテープに⑥を2枚貼り、アクリル立方体の辺に合わせ置き、つなぎ目をレジンで接着照射⑨同様に、⑥を1枚残し全てレジンで接着照射⑩⑥の残り1枚の角にピンバイスで穴を開け⑨にレジンで貼り付け照射⑪裏面をレジンでコーティング照射⑫チェーン金具を付ける【STEPS】①Add some black paint to glue and mix them well.②Make a corn bag with a OPP bag and put ① in. Cut the tip.③Put a silicone mat on a pattern paper. Follow the pattern with black glue.④Dry ③ completely.⑤Put yellow, blue, light green resin into each squares. Cure.⑥Cover the surface with clear resin and cure.⑦Make 6 of ⑥.⑧Put 2 of ⑥ on a masking tape. Fit it to a corner of a acrylic cube. Attach the resin squares with clear resin. Cure.⑨Attach 5 squares with clear resin and cure.⑩Make a hole on the corner of the square that left. Attach it to ⑨ with clear resin.⑥⑪Put clear resin all over the backside of suares.⑫Attach a chain part.【コツ・ポイント】 ◎ボンドが完全に乾いてからレジンを入れて下さい ◎面を組み合わせる時にボンド部分が上手く組み合わない場合ははさみでカットして下さい◎全面組み合わせた後、動画では裏面のみコーティングしていますが、辺のつなぎ目のレジンが気になる方は全体にコーティングして下さい ◎レジンを使用する際はマスクや手袋の着用をお勧めします ◎レジンを使用する際は風通しの良い、換気のできる場所で作業をして下さい ◎レジンは必ず固まったのを確認して重ねてください ◎レジンが肌についた際はすぐによく洗い流してください ※動画の技法は個人で楽しんで頂く為に考え出したものであり こちらを使用して営利目的の製作・販売はご遠慮ください#tukulot #ツクロット #DIY #fanmake #tutorial #windowcharm #resina #window #suncatcher #stainedglasslook #resincrafts #decoration #resin #tukulotoriginal #ウィンドチャーム #ステンドグラス風 #ボンド #飾り #大人かわいい #チャーム #カラフル #窓辺 #ステンドグラス小物 #レジン #ステンドグラス雑貨 #サンキャッチャー #壁飾り #インテリア #窓飾り #ツクロットオリジナル

Tukulot【ツクロット】さんの投稿 2019年11月17日日曜日

ウィンドウチャームというもので風で回るものだそうです。

これ、面が6面で歯車を配置したときに整合性のある形状です。

この面の構成を参考にCADで設計していきます。

配置したのが以下です。

この構造体のポイントは、折り方向が面に対して山になる部分と谷になる部分があるということです。

平面的な輪列に対して、立体的な軸が傾くような歯車のかみ合いには傘歯車を使用します。
通常の傘歯車は谷の方向に歯が傾いていてかみ合うような形状になっています。
今回の構造では面に対して山と谷ができるため、通常の傘歯車では2枚を反転して締結するようにしないと対応できません。

対応できないのですが、2枚を1つの歯車として合体させることで1枚で対応させることができます。
要は、裏表両方向に歯の傾きがあれば両方向からかみ合わせることができるということです。

さて、変形傘歯車を各面に配置しました。これでも整合性が取れているので回すことができます。
また、この図形、拡張性があるのです。かみ合いの方向を維持しながらひとまわり大きくし、構造体の中心に空間を作ることができました。

美観的な点から、直角平行よりも斜めの方がインパクトは大きいと感じるのでこの構造体を斜めにします。
ついでに歯車の肉抜きもします。

そんな安直な発想で設計できるのか!と思いますができました。
構造体の下に土台を作り、歯車の間をすり抜けるようにパイプと軸を通して内部から構造体を動かします。
構造体に回転を伝える部分はこんな感じです。

土台は「秩序ある無秩序」の時と同じフォーマットで、200×200(mm)の正方形です。
2作品を同じシリーズのように並べられたらなと思います。

think4

あとは全体もゆっくり回るようにします。そのほうが自分が動かなくて済むので。

そんな安直な発想で設計できるのか!と思いますができました。
構造体を維持しているパイプを回します。土台の中で歯車を組み、パイプと締結した歯車とかみ合わせます。

(青が軸用の歯車で黄色が軸、赤がパイプと締結した歯車です)

余談ですが、この作品のようにパイプの中に軸を通して遠くに回転を与える作戦は軸のみでは成立せず、必ずパイプが必要になります。
パイプでなくてもいいのですが、ここでパイプが果たしている役割は空間的な固定です。この作品ではパイプは土台と上部構造体のフレームと締結しているので、上部構造体は土台との位置関係を保ち、土台からの軸の動きを回転として受けることができます。
軸だけだと全体が一緒に回ってしまうので歯車が回らないというわけです。

一応、変形傘歯車は試作として削ってみました。
使ったのはパープルハートという紫色の木材です。

いい感じです。

この記事を記載した段階で既に構造体のいくつかの切削を始めています。
難なく出来上がるといいですね。ふふ